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10月活動日誌
羅須地人鉄道協会

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・1号機レストア作業 いよいよ動輪が
台枠の前後を少しづつジャッキアップ
前回の活動で黒く塗装された台枠に、14日いよいよ動輪が嵌まりました。
枕木を組んだ馬の上に置かれた台枠をハイリフトジャッキで少しづつ持ち上げ、動輪を台枠の下に運んだあと、片側ずつ動輪にメタルと軸箱を取り付けて、今度は少しづつ台枠をおろしていきます。台枠だけでも相当な重さがあるため、作業は慎重に行われました。


ハイリフトジャッキの操作にも力が入る

さて、動輪がうまく嵌ったら、動輪とメタルを馴染ませるためもあって、さっそく試運転です。
6号機に引かれてまきば線を1周します。台枠だけ、しかも他の機関車に牽かれているとはいえ、いよいよ1号機がまきば線を走る日がきたのです。
フロントにシリンダーブロックがついているため、後輪に比べ前輪の荷重が重すぎるため、後ろにも死重となる枕木を積みこみいよいよ本線に進入します。1号機はその他の羅須の車両たちと比べ一回り大きいため、車両限界を気にしながらの走行でしたが無事1周することが出来ました。
6号機に牽かれてまきば線を1周

ということで、無事まきば線を1周したところで、お祝いのシャンパンが抜かれ乾杯と相成りました。
ボイラーが載って本線走行する日はいつになるのかまだわかりませんが、1号機のレストアも着実に1歩づつ前進しています。


動輪はまったお祝いです「かんぱ〜い」


 
・無煙炭登場!
ある日のこと、会の創設者の青さんより「石炭のつてがあるけど使ってみるかい?」という連絡が入りました。
かつて青さんから同様な申し出があったとき、喜び勇んで2トンダンプで取りにいったところ、ほとんど粉状の石炭ばかりで、粉炭まみれになりながらなんとか粒の大きなものを選り分けて持ってきたのですが、火の粉発生の原因となり蒸気機関車には向いていなかったということがありました。
今度ももし粉炭だったら…と思いつつ連絡を取ったところ、「今度は大丈夫、なってったってあのJRで使っているやつだから」と頼もしいお答え。
で、まきば線にやってきたのがこの石炭。青さんのお言葉どおりたいへん粒ぞろいのいいサイズ。さっそく6号機で試してみることに。
すると、普段使用している北海道は釧路で採れる「太平洋炭」と比べると、燃え上がりの瞬発力に欠けるものの、十分な火力を持ち、なおかつ火持ちが良く、そのうえ煙が大幅カット。いままでは風向きの関係で排煙がお客さんのほうに流れていってしまい、煙たがられることもありましたが、この石炭ならその心配も要りません。
しかしその反面で、写真を撮ったりするには煙が薄くて少々迫力に欠けるきらいはありますが、そのときには「撮影用」の太平洋炭をくべれば解決です。
いや〜、いい石炭をご紹介いただきありがとうございました、青さん!

大量の無煙炭
さぁ、いっぱい焚けるぞ〜
・クラブハウスの扉が直る!
昨年くらいからクラブハウスの扉の下半分のアルミの板が外れやすくなってしまいました。そのたびにむりやりはめこんで使ってきましたが、そろそろ板の歪みも大きくなり、ほんのちょっとしたショックで外れてしまいます。朝晩はずいぶんと涼しくなってきたので、いよいよ根本的な修理が行われました。
と、いっても、新たなアルミ板を用意しコーキング剤で固定するだけですが、これまでのように板が外れないようにそ〜っと扉の開閉をしなくてもよくなりました。冷暖房の効きも良くなり、今年の冬は暖かくすごせそうです。
ちなみに施工は「機関車から建具まで」のT本技師長でした。どうもありがとうございます。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

直った扉とT本技師長

・ガチャポンも登場
今年5月の絵葉書セット発売、6月のビデオ発売と最近商売っけが出てきた羅須地人ですが、こんどはいよいよガチャポンが登場しました。
これはガチャポンにはまったお子さんを持つT橋さんの発案によるもので、中身は「機関車トーマス」のミニプラレールです。さっそく14日からまきば線の乗り場の横に設置され、汽車を待つ子供さんたちをターゲットに販売開始しました。
このガチャポンは1回200円で販売され、収益金は1号機のレストア費用などに充てられる予定です。
販売機そのものも購入したため、初期投資を回収し利益が上がるようになるにはもうしばらくかかりそうですが、まきば線にお越しの際はぜひ一度どうぞ。
 
 







乗り場横に設置された「ガチャポン」

・<今月のお客さん その1>またまたレイビーさん登場
イギリスの鉄道ファンのジョン・レイビーさんが15日、またまたまきば線を訪問されました。全世界の蒸気鉄道を精力的に訪問されているレイビーさんですが、なぜかまきば線を気に入っていただき、こんどはお友達の鉄道ファン3人を連れての再訪です。
たまたま営業運転日ということでバックアップ用に昇圧していた3号機を使って、臨時の体験運転会が開催されました。T田氏の指導のもと、蒸気機関車の運転を体験していただいたり、撮影用にナベトロ列車や立山列車(かつて立山砂防軌道で使っていた車両で編成)などを走らせました。
またレイビーさんからもイギリス式の焚き付けの紙の折り方などを教わり有意義な時間となりました。

  
撮影用に運転された6号機+ナベトロ列車と、「往年の」立山砂防列車


 
・<今月のお客さん その2>宇宙作家クラブ有志の方々も蒸気を体感
朝から小雨が降る29日、宇宙作家クラブの有志ご一行がまきば線を訪問、蒸気機関車の火入れから煙管掃除までの全ての工程を体験されました。
宇宙作家クラブというのは宇宙開発などを積極的に応援していこうというクリエーターの方々の団体ですが、たまたま羅須の事務局長と宇宙作家クラブの事務局に繋がりがあり、今回の蒸気機関車体験会が開催されたものです。今回はこの宇宙作家クラブの中から、漫画家のあさりよしとおさんやノンフィクションライターの松浦晋さんなど濃〜いメンバーばかり9名が集まりました。
 
体験会の最初は、今回の教習機関車の3号機のボイラーに水を張るところから始まりました。
その後、15日に教わったばかりの「イギリス式焚きつけ」をみんなで作り、火入れを行います。雨のため紙も薪も少々湿っていましたが、さすがイギリス式、一発で火は燃え上がり、いざというときのために用意していたドーピング剤(灯油)は使用せずに済みました。
お湯が沸き、圧力が上がる間に、蒸気機関車の構造を説明します。今回おいでになった方々は、蒸気機関車に触るのも始めての方ばかりでしたが、みなさんなぜか機械関係の理解度が非常に高く、多少の専門用語も全く問題なしでスポンジが水を吸い込むが如く理解していただき、説明する側としてもとても楽でした。

イギリス式焚き付けを手にする
宇宙作家クラブのみなさん
そして今度は機関車磨きです。みなさんにウエスをわたして機関車を磨いていただきます。「雨が降ってるから」などと甘えたことをいうようなヤツがいたら叱り飛ばしてやろう(冗談です)と思っていたら、なんとみなさん嬉々として3号機に群がり磨き始めます。かつて何人もの羅須地人がはまった「ピカールの罠(ピカールという金属磨きで砲金部分を磨き始めると磨けば磨くほど輝く金属に目的を忘れ魂を奪われてしまう危険な罠)」にも数人がはまりかけるほどで、「もう圧力が上がりましたから」とむりやり機関車から剥がさなければならないほどでした。
 
 
 
 

寄って集って機関車磨き


一人づつレギュレタ握って体験運転
さて、圧力が上がったらいよいよ体験運転です。雨のためまきば線にはほとんどお客さんがいなかったこともあり、線路を貸切状態にしてお一人づつ機関車を運転していただきます。もちろんただレギュレタを操作するだけでは運転したとはいえません。お一人ずつ石炭をくべ、インゼクタで給水もしていただきました。ときおり雨が強く降るような天気でしたが、誰一人文句を言うどころか、みなさん嬉しくて仕方が無いという表情で3号機を操ってらっしゃいました。
最後にはもちろん煙管掃除もやっていただきます。蒸気機関車の後整備の中では煤が飛び散りもっとも汚れるため、あまり好かれる作業ではないのですが、これまたみなさん嬉々として煙管ブラシを出し入れしていました。
最後に小さな3号機からブロー(排水)されるボイラー水のエネルギーを感じていただいて全ての工程を終了しました。
後ほどいただいたメールなどによるとみなさんたいへん喜んでいただいたようで、われわれもほっとしています。みなさんの創作活動にまきば線での体験が生かしていただければこんなに嬉しいことはありません。

最後はきちんと煙管掃除も
<積み残し>
・野筵坊特製すき焼きはマツタケ入り!
毎度おなじみ羅須の楽しみのひとつ野筵坊ですが、14日夜のメニューはすき焼きでした。しかもただのすき焼きじゃありません。なんとマツタケ入り。
ナベを囲む羅須地人の間からため息が漏れる中、野筵坊御主人の手によりマツタケが投入されていきます。
もちろんお味のほうも定評のある野筵坊のこと、ご主人は「国産じゃないから」とご謙遜されていましたが、たいへん美味でございました。
一日じっくり活動して、夜には仲間たちとうまい鍋をつつきながら酒を呑む。う〜ん、幸せ…。
 

こんなに大きなマツタケが…

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