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7月活動日誌
羅須地人鉄道協会

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・1号機レストア作業本格始動!
これまで6号機のレストア作業の傍ら1号機の調査およびレストアの段取りが整えられてきましたが、6号機が一段落し、立山イベントも終わり、1号機のレストア作業が本格始動しました。
まずは、上回り、ボイラー、下回りを分割し、整備するために分解作業を行います。T本氏がアセチレンバーナーを手にまずはキャブ(運転室)の解体からです。
鉄板の継ぎ目からリベットやボルトを飛ばして解体にかかります。この1号機は製造所や製造年などの来歴が不明の謎の機関車なのですが、その構造もやたらと謎なつくりをしています。
「なぜこんなところに穴が空けてあるのだろう?」
「どうして左右で雨樋の構造が違うのだろう?」
「このケーシングはなんでこんな構造に?」
設計図や公式資料がない為、糸魚川時代の写真を引っ張り出し、その謎を推理しながらの解体になります。

なぜかキャブの屋根も途中で継いでありました。その継ぎ目からキャブの解体が始まります。


そして後部炭庫とともに妻板が切り離されます。
「風通しが良くなったねぇ」

つづいて前部妻板の取り外し。
「せぇのぉ!」
がらんどんぐわわ〜ん
かくしてオープン機関車の出来上がり。
その後、ボイラーとの狭い隙間に苦労しながら左側水タンクを取り外したところで日が暮れていきます。
翌日は新たなメンバーも加え、煙室扉などボイラー回りのパーツをばりばり取り外していきます。
特徴のある煙突も3人がかりで取り外し。中からは20年以上前のものと思われる煤が大量に出てきました。

煙突もってはいポーズ

スチームドームのカバーも取り外し

スチームドームのカバーを外したら、いよいよボイラーのケーシングを取り外します。左右で2分割になっているのをばりっと剥がすと、ケーシングとボイラーの間には断熱材のなれの果てか、土がたくさん入っていたのでした。
「そぉかぁ、1号機って粘土でてきてたのか!」
ちがうって。
 

シリンダーのバルブも確認してみます。
「ん〜、いーんじゃない?」
 かくして7月8日・9日の両日でこんな姿になってしまいました。

そして23日、いよいよ台枠からボイラーを取り外す作業に移ります。
くそ暑い真夏の日差しの中、熔断作業は地獄の作業です。ボイラー前端と中央部で固定しているボルトは既に錆付いてしまい、一つ一つ飛ばしていきます。
すっかり酸化鉄になってしまったボルトはなかなか熔けず、しかもときおりはぜて火花を飛ばすものですから、長袖の作業着をびっちり着込む必要があります。しかも1号機が置いてるところには日陰などなく真夏の太陽が容赦なく照りつけてきます。

お昼前に台枠とボイラーの取付けボルトがすべて外れたところで、暑さのため一時作業中止。昼食と盛夏恒例シェスタの後、作業再開です。T本氏のヒアブでボイラーの吊り上げにかかります。外れているはずのパイプが固着していたりして、そう簡単には離れてくれませんでしたが、最後にはヒアブの手によりトラックの荷台経由クラブハウス横へ運ばれました。
 
このボイラーは水圧検査ののち、不具合のチェック・修理が行われ、ふたたび1号機のボイラーとして使用される予定です。
残る台枠ですが、はたして車輪は回るのかという問題が残っています。回転部分には潤滑油をだばだばかけて浸透を待つことしばし、いよいよ車軸部分に大型パイプレンチをかけて回してみることになりました。
「せ〜の」の合図で、パイプレンチにかけた足にぐっと力を込めます。
と、ずりずりっと回るではありませんか。
車輪が回ってこんなにうれしそうな羅須地人
車輪が回れば、弁装置の台に阻まれ外せなかったメインロッドの取り外しもできます。
メタルの取付けに一部知恵の輪ってるところがありましたが無事取り外しに成功しました。

慎重にメタルを外す

メインロッドを持ってにっこり
さあ、ここまでくればわれわれのこの勢いを止められるものはいません。日没まであと1時間半と迫っていましたが、「1時間半もあるじゃない」との声に、とうとう台枠をレールに載せることになりました。
さすがに車輪付きの台枠はT本氏自慢のヒアブでもいっぺんに持ち上げることはキケンだったので、前後を交互に持ち上げ、じわじわと線路に近づけていきます。

台枠の前後を交互に吊り上げて少しずつ
本線の線路へ近づけていきます。
そして日没も近くなった23日午後6時すぎ、1号機(の台枠)は18年ぶりにレールの上に載ったのでした!


じゃじゃ〜ん、レールに載った1号機(の台枠)

このあと機関庫に入れられた6号機の台枠は、このあと各部の整備・錆落し・塗装の工程を経て、ふたたび蒸気機関車として復活を遂げる予定です。いつ頃になるかはわかりませんが。

デルタ線延長用軌匡作成
先日開通したデルタ線はデルタの引上げ線のすぐ先が道路になっていて、引上げ線の有効長がぎりぎり機関車1両分しかありません。また、このデルタ線は今後の延長計画もあることから、引上げ線の先に踏み切りを作ってしまおう、ということになりました。
しかし、今の道路のアスファルトを全て剥がして線路を敷設して、ふたたびアスファルト舗装するのも大変です。そこで踏み切り部分だけ角棒とアングル材で軌匡(はしごのようなもの)を作って、いまの道路の上にそのまま置いて、アスファルトで埋めてしまおうことにしました。
レールの高さよりも低い鉄の角棒とアングルをちょうど610mmの軌間になるように平板に溶接していきます。さすがに日陰での作業でしたが、真夏の気温の中、完全防備でアーク溶接は見ているほうも暑いものです。やったほうはさぞかし暑かったろうなぁ。
で、完成した軌匡は塗装ののち現場に運ばれて、近々実施されるゆめ牧場のアスファルト補修工事の折りに道路に埋め込まれる予定です。
・デルタ線保線作業も
一方デルタ線では延長作業に備え保線に余念がありません。なぜかこの区間だけ豊富な砂利で線路のレベル(水平)を調整し、延長予定の道路の高さと合わせます。地固め列車として3号機も登場し、しっかりとした線路が形作られていきました。
・草大発生。
もともと牧草地でしかも堆肥がたっぷり利かせてあった土地だけに、これだけ十分な雨と日照があると、どんどん草が伸びてきます。野筵坊御亭主をはじめ皆で一生懸命除草するのですが、半月も経つともうこのとおり(下の写真)。保線作業をするにもまず草刈りからです。

で、草刈りが終わった頃にはすでに夏の暑さでバテてしまい保線どころじゃなかったのはヒミツである。
<積み残し>
・夏の作業は…
で、夏のゆめ牧場での作業がどのくらいアツいかですが、あさから炎天下でバーナーを使用して解体作業をしていたT本氏がこうなってしまうくらいアツいです。
ちなみにこのときはいていた作業ズボンは汗でじっとりと濡れ、絞るとだら〜っと液体が流れ落ちるくらいでした。
最近おなかのラインが気になるあなた、ちょっと解体作業してみません?


死んでるT本氏。まだ11時過ぎでした。
このあと食事・シェスタを経て、復活したのは3時過ぎだったそうです。

・昆虫の逆襲
T本氏が1号機を解体していると、どこからともなく蜂がやってきました。
とりあえずその場はやり過ごし、再度解体のためバーナーとハンマーを振るい1号機との格闘を始めたのですが、またまた蜂がやってくる。しかも1号機をハンマーで叩くたびに蜂が増えて行くような気が…。
と、端面のバッファー用の木の取付けの穴の奥に蜂の巣があるじゃありませんか。しかもご丁寧に左右一つづつ。
ハンマーでゴインゴインゴインゴインやるたびにここから出撃していたんですねぇ。
さっそくキン○ョールで武装した事務局長が出撃、みごと2つの蜂の巣を攻略することに成功したのでした。
かつて豊科からのDL搬出作戦の折り、蜂に迎撃された過去のある事務局長は、6号機のスズメバチの巣に続き二つ目の戦いに勝利しました。


主要兵器と戦利品

・毎年恒例真夏の野外宴会
この季節になると、活動日の夜は野外宴会。そとで飲む冷えたビールの味は最高です。
そこへ野筵坊特製のおツマミと、野筵坊御亭主の秘蔵のワインが出てくると宴会もどんどん盛り上がっていきます。
ちなみに8日夜の野筵坊メニューは、
  • 茹で空豆
  • タコとセロリのピリ辛あえ
  • エリンギのおろしトマトソテー・イタリアンパセリ風味
  • ピメントソーセージ入りグリーンサラダ
  • ジキマグロのオリーブオイルソテー・パプリカ入りタルタルソース
  • ラタトウユ入りスパニシュオムレツ
  • 番小屋風ソーメンチャンプルー
いやぁ、これがまたうまいのなんの。あ〜、羅須地人やってて良かった。<動機が不純?
・退役軍人登場
なんだか最近事務局長、ヘンなクルマでゆめ牧場にやってくるようです。あいかわらずフツーじゃないクルマが多いまきば線のくるま置き場でした。
事務局長談「由緒正しい大英帝国陸軍空挺部隊の退役軍人さんですよ!排ガスがくさいとかやかましいとか文句を言うんじゃありません!」


事務局長の乗る英国車。後ろはT田氏の伊太利のクルマ。
もう何の会だかよくわかりません。

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